カーリースとマイカーローンの違いは？どちらがよりお得？

カーリースとマイカーローンは、それぞれどのようなサービス？

カーリースは車を借りるサービス

カーリースとは、その名称通り、車（カー）の賃貸（リース）のこと。時間単位で車を貸し出すレンタカーとは異なり、カーリースの契約期間は数年間と長めに設定することが一般的です。

カーリースでは、利用者が選んだ車をリース会社が代わりに購入し、その車を月々定額で貸し出しています。リースする車は新車を選ぶことも可能です。

ここで、新車の本体価格が500万円の車を5年間リースする場合について考えてみます。5年後、契約満了時のこの車の価値を200万円と想定すると、5年間で300万円分車を使用するという計算になります。そのため、カーリースでは、この300万円を5年間（60カ月間）で均等に分割して支払うことになります。

なお、実際の月々のリース料金には、車両本体価格以外に車の登録にかかる費用や契約期間中に発生する税金なども含まれます。

新車の購入にはかなりの費用がかかるものですが、カーリースなら月々定額で利用可能。まとまったお金を用意するのが難しい人でも、カーリースを利用すれば気軽に新車に乗ることができます。

マイカーローンではお金を借りて車を購入する

家や車、家電製品など、高額なものを購入する際に一括払いが難しいときは、ローンを組むという選択肢があります。ローンとは、銀行などからお金を借りて品物を購入し、お金を返済していくというもの。ローンを利用することで、自分が貯蓄している金額以上の物を購入することができます。

ローンには、「住宅ローン」や「マイカーローン」、「教育ローン」などの種類があります。このうち、マイカーローンは、車の購入資金を借りるローンのこと。マイカーローンを利用する際は、1～2％程度の金利がかかることが一般的です。マイカーローンの返済期間は平均3～5年で、最大返済期間は金融機関によって異なりますが7年となっているものが多いようです。ローン期間中、利用者は月々一定の料金を返済しながら車に乗ることになります。

なお、カーローンには、銀行などから車の購入資金を借りるマイカーローン以外に、ディーラーから車を購入する際に車を担保にお金を借りる「ディーラーローン」もあります。ディーラーローンの金利は3～8％程度と、比較的高めに設定されています。

カーリースやマイカーローンを利用する場合、車の所有者は誰？

車の名義人には、「使用者」と「所有者」の2種類があります。「使用者」とは、その車を実際に使用する人のこと。一方、「所有者」とは、その車の所有権を持つ人のことをいいます。

もしあなたがカーリースやマイカーローンを利用して車に乗るとしたら、車の使用者はあなた自身となります。では、車の所有者は誰になるのでしょうか。

カーリースは、リース会社が購入した車を月々定額で借りるというサービスです。そのため、カーリースの場合、車の所有者はリース会社となります。

一方、金融機関のマイカーローンで車を購入した場合は、あなたが車の所有者ということになります。ただし、カーローンの中でもディーラーローンで車を購入する場合は、ローンの返済が終わるまでの間はディーラーもしくは信販会社が車の所有者となります。

カーリースとマイカーローン、どちらを選ぶとよい？

月々定額で車を借りるカーリースと、借りたお金で車を購入し、月々一定額ずつお金を返済していくマイカーローンは、どちらも定額の料金を支払いながら車に乗るという点で共通しています。では、車を使用するとき、カーリースとマイカーローンのどちらを利用するとよいのでしょうか。それぞれの特徴を知って、自分に合う車の乗り方を選びましょう。

初期費用を抑えたい人はカーリースを利用しよう

車に乗るときの初期費用をできるだけ抑えたい人には、マイカーローンよりもカーリースのほうがおすすめです。「マイカーローンもカーリースも、どちらも初期費用をかけず、月々定額の料金で車に乗ることができるのでは...？」と思う方も多いかもしれませんが、実は、マイカーローンを利用する際は、最初に「頭金」を支払うことが一般的です。マイカーローンの頭金は、総額の20～30％が相場とされています。つまり、車両本体代金が500万円の車をローンで購入する場合は、100万円以上の頭金がかかるということです。

一方、カーリースなら、リース会社やプランによっては頭金の支払いは不要です。まとまったお金をかけずに車に乗りたい方は、カーリースを利用するとよいでしょう。

カーリースを選べば、車の維持費も月々定額にできる

車は、購入するときだけでなく、購入後も何かとお金がかかるものです。車の購入後にかかる「維持費」には税金や車検費用、メンテナンス費用などがあります。

マイカーローンを利用して車を購入する場合、車両本体代金は月々定額で返済していくことになりますが、税金の支払いやメンテナンスには別途費用が発生するため、月々の車に関する支出額は一定ではありません。

これに対し、カーリースなら、リース期間中の税金が月々のリース料金に含まれています。また、メンテナンスつきのプランで契約すれば、車検費用やメンテナンス費用も月々のリース料金に含めることが可能です。カーリースを選べば、維持費も含めた車に関する料金を月々定額にできるので、家計の管理が楽になりそうです。

短期間で車を乗り換えたい人はカーリースを選ぼう

「ずっと新車に乗っていたいので、数年ごとに車を乗り換えたい」そのようにお考えの方は、マイカーローンで車を購入するよりカーリースを利用するほうがおすすめです。

車を買い換えるときは、不要になった車を複数の中古車買取り店に持ち込んで査定を受け、車をよりよい条件で買い取ってくれる中古車買取り店を探すなど、車を手放すのにかなりの手間がかかるもの。しかし、カーリースなら、契約満了時に車を返却するだけで、別の車にスムーズに乗り換えられます。短期間での車の乗換えをお考えのときは、ぜひカーリースを利用しましょう。

車を自由にカスタマイズしたい人はマイカーローンで車を購入しよう

「車を使い始めたら、ホイールを取り換えたり車高を変えたりして、車を自分好みの見た目にしたい」「車のブレーキをより高性能なものに交換したい」など、車をカスタマイズしたい場合は、カーリースよりもマイカーローンで車を購入するほうがよさそうです。

カーリースでは、契約者はリース会社が所有する車を借りている状態であるため、自分で購入した車のように自由にカスタマイズをすることはできません。リース会社によってはある程度のカスタマイズは認められる場合もありますが、それでも車を返却する際には車を元の状態に戻しておく必要があります。車を自由にカスタマイズしたいときは、マイカーローンを利用して、自分で車を購入しましょう。

日常的に長距離を運転する人はマイカーローンでの車の購入がおすすめ

「自宅から遠い職場への通勤に車を使用しようと考えている」など、日常的に車で長距離を走行する方には、カーリースはあまりおすすめすることができません。なぜなら、カーリースには走行距離制限があるためです。

カーリースでは、契約満了時の車の予定残価をもとに月々のリース料金が算出されています。そのため、走行距離制限により、契約満了時の実際の車の価値が予定残価を下回るのを防いでいるのです。「走行距離制限を気にすることなく、好きなだけ車を使いたい」という方は、マイカーローンでの車の購入を考えましょう。

カーリースを選ぶと、いつまでも車が自分のものにならない？

マイカーローンを利用して車を購入した場合、車の所有者は契約者本人となることがあります。しかし、カーリースの車の所有者はリース会社。しかも、契約満了時には車を返却しなくてはなりません。

「ずっとお金を支払っているのに、車がいつまでも自分のものにならないのなら、カーリースを利用するよりローンを組んで車を購入したほうがよいのでは...？」と考える方もいるかもしれません。しかし、実は、カーリースの中には契約満了時に車がもらえたり買い取ったりできるものもあります。カーリースで車の買取りが可能かどうかはリース会社やプランによって異なりますので、利用前にリース会社に確認しておきましょう。

カーリースはマイカーローンより総支払い額が高くなるって本当？

カーリースを利用する場合、選ぶ車や契約期間によっては、リース料金の総支払額がマイカーローンの返済額の合計よりも高くなる場合があります。ただし、月々のリース料金には、ローンの返済額には含まない税金などの諸費用も含まれています。そのため、仮にカーリースの総支払額がマイカーローンのものより高くなったとしても、それだけで「カーリースはローンよりもお金がかかる」と一概にいうことはできません。

カーリースとマイカーローン、審査に通りやすいのはどっち？

カーリースもマイカーローンも、利用時には審査があります

カーリースもマイカーローンも、利用の際には審査があります。カーリースでは借りた車の代金の支払いを、マイカーローンでは借りたお金の返済を数年間にわたって行っていかなくてはなりません。もし、途中で料金を支払えなくなると、カーリース会社や金融機関は損害を被ってしまいます。そのようなことを防ぐために、カーリースやマイカーローンでは契約前に審査を行っているのです。

カーリースやマイカーローンの審査では何をチェックするの？

カーリースやマイカーローンの審査では、利用者に月々の料金を支払う能力があるかをチェックします。審査内容はリース会社や金融機関によって異なりますが、具体的には以下の情報が必要とされています。

• 職業
• 年収
• 雇用形態
• 勤続年数
• 現在の借入額
• 過去の借入時の支払い状況
• 住宅（持ち家か賃貸か）や家族構成

一般的に、収入が安定していない人や収支のバランスが悪い人は審査に通りにくいといわれています。例えば、自営業やアルバイトの方は公務員や正社員の方と比べると審査に通りにくいですし、収入に対して家賃が高額すぎる人は審査に通りにくいとされています。

一般的に、カーリースのほうがマイカーローンよりも審査に通りやすい

カーリースとマイカーローンとでは、一般的に、カーリースのほうが審査に通りやすいといわれています。これは、マイカーローンが車両本体代金の全額を借りるのに対し、カーリースでは車両本体代金から契約満了時の残価を差し引いた金額を支払うため、カーリースのほうが審査の対象となる金額が小さくなることが理由です。実際、「マイカーローンの審査に落ちたけれど、カーリースは利用できた」という方もいらっしゃいます。

「乗りたい車があるけれど、マイカーローンの審査を通過するのは難しそう」という場合は、カーリースの利用もぜひご検討ください。

カーリースの審査に落ちたときの対処法は？

「カーリースの審査に落ちてしまった」そんなときは、以下の方法を試してみましょう。

（方法1）頭金を支払う
頭金を支払えば月々のリース料金が安くなるので、その分審査にも通りやすくなります。

（方法2）現在の借入金を返済する
借入金や分割払いで支払っているものがある場合は、一括返済しましょう。

（方法3）連帯保証人を立てる
安定した収入のない方でも、連帯保証人を立てれば審査に通りやすくなります。

（方法4）車種やグレードを変更する
車種やグレードを変え、月々のリース料金を抑えることで、審査に通りやすくなります。

（方法5）リース会社を変えてみる
リース会社によって審査基準は異なります。審査に通らない場合は、リース会社を変えてみるのもよいでしょう。

まとめ：お得に車に乗るなら、カーリースの利用がおすすめ！

マイカーローンを利用する場合、月々の返済以外に頭金がかかることが一般的ですが、カーリースなら頭金は不要であることが多いようです。また、カーリースなら、車両本体代金だけでなく、車の維持費も月々定額にできるので安心です。さらに、カーリースはマイカーローンより審査に通過しやすいというメリットもあります。あなたもぜひ、カーリースでお得に車を利用してみてはいかがでしょうか。