「7年契約のカーリース」と「新車・中古車の購入」どれがお得?

「7年契約のカーリース」「新車・中古車購入」のうち、どれを選ぶとよいかのヒントになる情報をお届けします。さらに後半では、カーリースを選ぶ際の「契約期間3年・5年・7年の月額料金」の比較をします。

「7年契約のカーリース」と「新車・中古車購入」のコスト比較

計算中の人の脇にコインと紙でつくった車が置かれている

「7年契約のカーリース」と「新車・中古車購入」のうち、どれを選べばよいかを判断するとき、重要な要素のひとつはコストではないでしょうか。それぞれを選んだ際の初期費用や月々に支払う金額を比較します。

■カーリースと車購入の違う点とは?

はじめに、カーリースと車購入の違いについてカンタンに整理しておきましょう。

一般的なカーリースは、初期費用なし、月額料金の支払いのみで車が利用できます(ただし、頭金やボーナス払いを設定するケースもあり)。車に関する税金や自賠責保険などは月額料金に含まれているため、月々定額で利用可能。契約期間は3年・5年・7年などがあり、契約満了後にリース車を返却するのが基本です。

一方、車を購入する場合は、購入時に自賠責保険や諸費用を支払わなくてはなりません。これに加えて、毎年、車に関する税金の支払いもあります。現金一括払いなら、車両本体価格も購入時に必要となります。

このように、手軽さではカーリースのほうが優位ですが、コストを比較するとどうでしょうか。

■「7年契約のカーリース」と「新車購入」のコスト比較

まず、カーリース(新車/7年プラン)と新車購入(7年払いローン)のコストを比較してみます。対象車種は「トヨタ ヤリス 1.0 X」です。

カーリース
(新車使用/7年プラン)
新車購入
(7年払いローン)
月々に支払う金額 2万6,290円 2万4,900円
(初回26,416円)
自賠責保険・車に関する税金(自動車税種別割、自動車重量税など) なし(月額料金に含む) 24万7,580円
購入時の諸費用
(販売手数料、法定費用など)
なし(月額料金に含む) 16万1,640円

※2023年4月時点の結果。カーリースのコストは、コスモMyカーリースの公式サイト内の「お試し見積り」で算出。新車購入のコストはトヨタ大手カーディーラーB社の「見積りシミュレーション」(カーローンの実質年率 6.8%)で算出。

月々に支払う金額でみると1,390円、年間にすると1万6,680円、新車購入の方が安いです。ただし、税金・諸費用の支払いは、カーリースだと月額料金に含まれていますが、新車購入だと、別途計40万円以上の支払いが必要になります。

■「7年契約のカーリース」と「中古車購入」のコスト比較

次に、カーリース(新車/7年プラン)と中古車購入(7年払いローン)のコストを比較してみましょう。対象車種は「トヨタ ヤリス 1.0 X」です。中古車の条件は、2021年式、走行距離 2.0万キロです。

カーリース
(新車使用/7年プラン)
中古車購入
(7年払いローン)
月々に支払う金額 2万6,290円 1万9,600円
(初回27,494円)
自賠責保険・車に関する税金(自動車税種別割、自動車重量税など) なし(月額料金に含む) 24万1,025円
購入時の諸費用
(販売手数料、法定費用など)
なし(月額料金に含む) 8万7,000円

※2023年4月末時点の結果。カーリースのコストは、コスモMyカーリースの公式サイト内の「お試し見積り」で算出。 中古車購入のコストは大手中古車販売A社の「車検索/ローンシミュレーター」で算出(カーローンの実質年率9.9%)。

月々に支払う金額でみると6,690円、年間にすると8万280円、カーリースの方が高いです。ただし、カーリースは税金や諸費用が月額料金に含まれています。中古車を選択した場合は、税金が24万1,025円、購入時の諸費用が8万7,000円と合計32万8,025円必要になります。これを毎月支払うとすると、月額料金は3,905円高い2万3,505円となります。新車カーリースと変わらない金額になるので、中古車のお得感は少なくなるといえるでしょう。

7年契約のカーリースを選んだときのメリット・デメリット

LEASEの方角を示す方位磁石

「7年契約のカーリース」と「新車・中古車購入」どれを選べばよいかを決めるときは、コスト以外の要素も大事です。7年契約のカーリースを選んだときのメリット・デメリットは次のとおりです。

■7年契約のカーリースを選んだときのメリット

・メリット1.初期費用なしで車を利用できる

7年契約のカーリースを選んだ場合、初期費用なしで車を利用できます。これに対して、中古車や新車を購入した場合は、いずれも各種税金や販売手数料などの「購入時の諸費用」を支払わなくてはなりません。

購入時の諸費用がどれくらいかかるかはケースバイケースですが、ローンでの購入の場合は初期費用がかかることが一般的です。これを踏まえると「初期費用を支払いたくない」という人には、 7年契約のカーリースが向いています。

・メリット2.契約満了後に乗換えしやすい

7年契約のカーリースは、契約満了後に新たに新車で契約できるメリットがあります。先ほど「メリット1」で見たように、7年契約のカーリースには初期費用がないため、契約満了後、新たに他の車でのカーリースを契約しやすいです。

一方、新車購入後は、新たに新車を再購入しようとすると、まとまった初期費用がまた必要になるため、再購入をためらう人もいるでしょう。以上のことから、「大きな出費なしで新車に乗り継ぎたい」という人には、7年契約のカーリースが向いています。

・メリット3.中古車と比べて故障や部品交換が少ない

一般的に、中古車よりも新車の方が、故障や部品交換のリスクが少ないといわれます。当然、7年契約のカーリースを選べば、中古車に比べて故障や部品交換のリスクが低くなります。メンテナンスリースで消耗品を定期的に交換していれば、故障のリスクがさらに少なくなるでしょう。

ただし、すべてのカーリース会社が新車を提供しているわけではありません。リース車が中古車の場合は、このメリットを得られないので注意しましょう。

・メリット4.車の維持費用を月々定額にできる

初期費用がないことに加えて、自動車税の支払い手続きがないことも7年契約のカーリースのメリットです。中古車や新車を購入した場合、毎年の自動車税を購入者が納めなければなりません。

カーリースの場合、毎年の自動車税も月額料金に含まれています。手続き自体をカーリース会社がしてくれるので、利用者自身の手間がかかりません。

また、カーリースでは契約期間中の車検やメンテナンスを月額料金に含めることもできるので、月々の車に関する維持費用を定額にできる点も大きなメリットです。

■7年契約のカーリースを選んだときのデメリット

7年契約のカーリースを選んだときのデメリットにも触れておきたいと思います。新車や中古車を購入した場合は、 ローン完済後に車というモノが残ります。しかし、カーリースの場合は、7年の契約満了時に車を返却しなければなりません。

つまり、車の所有にこだわる人は、「モノが残らない」部分がデメリットになるわけです。とはいえ、車の所有にこだわらず、月々定額で車を手軽に利用したい人にとってはデメリットにはなりません。その他、車を破損したり、改造したりした場合に原状回復費が発生するなどのデメリットもあります。

カーリースの契約期間は7年が本当にベスト?

並んでいる3サイズの卵

ここまでの内容を読んで「自分にはカーリースが合っているかも」と感じた人のために、契約年数ごとの月額料金を比較してみます。「カーリースの契約期間は7年が本当にベストなのか」を確認するための参考にしていただければと思います。

■カーリースの契約期間は最短1カ月、最長11年など

そもそもカーリースが「どれくらいの期間で契約できるのか」を確認してみましょう。選べる契約期間はカーリース会社によって違いますが、最短で1カ月など、最長で11年などの契約期間が見受けられます。

ただ、年単位で契約するカーリースだと、3~9年程度が一般的。ここでは選ばれることの多い、3年・5年・7年の月額料金を比較していきます。

■カーリースの月額料金、契約期間3年・5年・7年の比較

前提として、カーリースの月額料金は契約期間が長いほど安くなります。理由は、カーリースの月額料金は「車の価格(車両本体価格)」から「予定残価」を差し引き、「諸費用(税金やメンテナンスなど)」を加えた金額を支払い回数で均等に割って決められるからです。そのため、3年契約よりも7年契約の方が月額料金を安く抑えられます。

これを踏まえて、ここでは次の3車種の「契約期間3年・5年・7年」の比較をしたいと思います。

  • 日産 ノート
  • スズキ ハスラー
  • ダイハツ タント

はじめに、コスモMyカーリースで「日産 ノート」を3年・5年・7年で契約したときの月額料金は次のとおりです。

契約期間 リース料金/税込
36カ月(3年) 月々6万4,680円
60カ月(5年) 月々4万5,430円
84カ月(7年) 月々3万7,730円

*2023年4月時点のリース料金。設定条件はグレード(X 1200cc 2WD A/T 5ドア 34.8㎞/L)、カーナビ・ETCなし、ホワイトパック(メンテナンス無し)、頭金・ボーナス払いなし、月間走行距離~1,000㎞など

次に、コスモMyカーリースで「スズキ ハスラー」を3年・5年・7年で契約したときの月額料金は次のとおりです。

契約期間 リース料金/税込
36カ月(3年) 月々3万6,850円
60カ月(5年) 月々2万6,180円
84カ月(7年) 月々2万1,780円

*2023年4月時点のリース料金。設定条件はグレード(HYBRID G アダプティブクルーズコントロール・車線逸脱抑制機能非装着車 660cc 2WD A/T 5ドア 30.4㎞/L)、カーナビ・ETCなし、ホワイトパック(メンテナンス無し)、頭金・ボーナス払いなし、月間走行距離~1,000㎞など

最後に、コスモMyカーリースで「ダイハツ タント」を3年・5年・7年で契約したときの月額料金は次のとおりです。

契約期間 リース料金/税込
36カ月(3年) 月々3万3,770円
60カ月(5年) 月々2万7,720円
84カ月(7年) 月々2万2,880円

*2023年4月時点のリース料金。設定条件はグレード(L eco IDLE非装着車 660cc 2WD A/T 5ドア -)、カーナビ・ETCなし、ホワイトパック(メンテナンス無し)、頭金・ボーナス払いなし、月間走行距離~1,000㎞など

■上記3車種の契約期間3年と7年の月額料金の差額

ご参考までに、上記でご紹介したノート、ハスラー、タントの「契約期間3年と7年の月額料金の差額」は次のとおりです。

車種 3年の月額料金 7年の月額料金 差額
日産 ノート 6万4,680円 3万7,730円 2万6,950円
スズキ ハスラー 3万6,850円 2万1,780円 1万5,070円
ダイハツ タント 3万3,770円 2万2,880円 1万890円

ただし、契約期間を決める際のポイントには、月額料金の安さ以外にも「新しいモデルに乗り続けたいか」「今後、転職や転勤がありそうか」「結婚や出産の予定はないか」などもあります。

コストだけでなく、ご自身が車に求めるものや、思い描くライフプランなどに合わせて、ベストなカーリースの契約期間を決めましょう。なお、いったん契約したカーリースの期間は、変更できないのが原則です。

また今回は月額料金の比較をしました。月々の支払金額の負担や手軽さより支払い総額を気にされる方は支払い総額も計算する必要があります。

まとめ:カーリースを選ぶなら、コスモMyカーリースをチェック

たくさんのドミノから1つを選ぶ手

ここでは、「7年契約のカーリース」と「新車・中古車の購入」の比較をテーマに解説してきました。その要点をまとめると、次のようになります。

●新車を7年ローンで購入した場合と比べて、7年契約のカーリースの月々に支払う金額は割高です。
●中古車を7年ローンで購入した場合と比べて、7年契約のカーリースの月々に支払う金額は割高です。
●ただし、新車・中古車購入いずれも、「自賠責保険・車に関する税金」「購入時の諸費用」の支払いが必要になります(カーリースは月額料金に含まれる)。
●カーリースのメリットは、「契約満了後に乗換えしやすい」「車の維持費用を月々定額にできる」などです。
●カーリースのデメリットは、7年の契約満了時に車を返却するため、モノが残らないことです。
●カーリースの月額料金は、3年・5年よりも7年の長期のほうが割安です。

この記事をお読みになって「自分に合っているのは、車の購入よりもカーリース」と感じた人は、コスモMyカーリース公式サイト内の「プラン・契約」をクリックしてみましょう。たとえば下記のようなプランが用意されています。

  • 国内全メーカー・全車種から選べる5年・7年プラン
  • 中古車プラン
  • 車種限定・取扱い店舗限定の3年プラン など

まずは、どんなプランがあるかチェックしてみましょう。

近藤大助

【プロフィール】
近藤 大助自動車メディアでの執筆経験は約5年。エイチームの「ナビクルcar」や「トヨタの中古車アプリ・remobii」の記事のほか、八重洲出版のバイク専門誌「モーターサイクリスト」、中古車ガリバー、Keeper Proといった大手の出版社や企業の記事を執筆。「Yahoo!ニュース」掲載経験あり。

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