カーリースの車に傷がついた!どのように対処するとよい?

カーリース契約している車に傷が付いた場合、自分勝手な判断で対応をすると後々トラブルに発展してしまうおそれがあります。本記事ではカーリースの車に傷が付いたときに最初にすべき対処方法を解説したうえで、その後の修理・契約継続の有無等についても紹介します。

カーリースの車に傷を付けてしまった直後の対処方法は?

カーリースした車に傷が付いてしまったことを連絡する女性

リース車に傷が付いてしまったら、まずは以下のような対応をしてください。

  • 個人で契約している車:リース会社へ報告
  • 法人で契約している車:勤務先へ報告
  • 自損事故・物損事故を起こした:警察に連絡後、リース会社へ連絡
  • 任意保険に加入している:保険会社にも報告


個人で契約している場合はリース会社へ報告

個人で契約しているリース車に傷を付けてしまったら、契約中のリース会社へすぐに連絡しましょう。飛び石による小さな傷やへこみ等、わずかな損傷でも同様です。これくらいならいいや、と勝手な判断で放置しておいてはいけません。

リース会社によっては、全損にならなければ連絡をしなくていいという規約になっていることもあります。しかし今後の対応等を確認するためにも、傷を付けてしまった、または傷を見つけた時点でリース会社へ連絡しましょう。

リース会社への報告が必要な理由

わずかな傷でもリース会社へ連絡しなければいけないのは、車の所有権がリース会社にあるからです。契約者にあるのは使用権のみです。

リース車に傷を付けてしまった際の対処方法は、所有権を持つ会社側が決めます。契約者であるあなたは、その決定に従って対応しなければいけません。

また傷を放置していると、剥がれた塗装面部分から腐食が進行していき、下地まで劣化してしまうおそれもあります。表面のみの傷とは違い、下地の修理費用は高くついてしまうので、わずかな傷でも見つけ次第早めに連絡しましょう。

法人で契約しているリース車の場合は勤務先へ報告

法人で契約しているリース車に傷が付いてしまったら、まずは勤務先へ報告してください。

その後の対応は各会社によって異なりますが、一般的には社用車を管理する部署や担当者がリース会社へ連絡し、修理等の対応について話を進めていきます。

自損事故・物損事故を起こしていたら警察にも連絡

リース車をガードレールや電柱に擦ってしまった。ドアを開けたとき、隣の車にぶつけてしまった。こうした事故を起こしてしまったら、警察へ連絡した上でリース会社へも報告してください。

自損事故や物損事故を起こして警察への連絡を怠ると、「当て逃げ」とみなされます。当て逃げをすると安全義務違反2点+危険防止措置義務違反5点の計7点が付加され、一発免停の対象となってしまいます。

任意保険に加入していたら保険会社にも報告

任意保険に加入している方は保険会社へも報告してください。契約内容によっては車両保険が適用され、車体の傷を修理する際の費用が補償されます。

また、事故を起こすとパニックになってしまい何をすべきかがわからなくなってしまいますが、保険会社へ連絡することで事故後の対応に関する指示も受けることができます。

傷が付いたカーリースの車を修理する方法

カーリースの車に付いた傷を修理する

リース車は、契約満了時に原状回復した状態で返却する必要があります。通常使用でできる微細な傷については修理対象にならないこともありますが、損傷具合によっては修理工場に修理依頼をしなければいけません。

修理工場に修理を依頼する

修理が必要な場合、修理依頼先はリース会社が修理工場と提携しているかどうかで変わってきます。

提携している場合は、リース会社から指定された工場に修理依頼をします。

提携していない場合は、自分で業者を探して修理依頼をしなければいけません。業者選びの際は料金の安さだけでなく、口コミ・評判や対応の良さもチェックしてください。ずさんな業者に依頼した結果、いい加減な修理をされ、リース会社へ車両返却時に高額な精算金を請求されてしまうおそれがあるからです。

自分で勝手に修理するのはNG

記事の冒頭でお伝えした通り、リース車に傷を付けてしまった際の対処方法は、車の所有権を持つリース会社側が決めます。リース会社に連絡することなく自分で勝手に修理するのは契約違反に該当します。契約内容によっては損害金を請求されてしまうこともあるので、絶対にやめましょう。

ばれないように自分で修理するのはほぼ不可能

リース会社は車が返却された際、ボディに傷やへこみがないかなどを必ずチェックします。担当者はその道のプロなので、素人が適当に修理していたらすぐにわかります。前述した通り、自分で勝手に修理するのは契約違反であり、トラブルの元になるので、必ず指定された方法で修理依頼を行ってください。

カーリースの車に付いた傷の修理費用は誰が負担する?修理費用はどれくらい?

カーリースの車に付いた傷の修理費用を払う

リース車は所有権がリース会社、使用権が契約者にあるとお伝えしましたが、傷を付けてしまったときの修理費用はどちらが負担するのでしょうか?

原則として修理費用は契約者が負担する

原則としてカーリースの車の修理費用は契約者が負担しなければなりません。契約者は契約満了時に原状回復したうえで車を返却する必要があるのです。

ただし、リース契約によっては、任意保険が含まれていることもあり、その場合は契約者の負担なく修理できるでしょう。

さらに、傷が付いてしまった原因があなた自身にあるのか、それとも自然災害などによるものなのかでも変わる可能性があるので、リース会社へ連絡時に併せて聞くようにしてください。

具体的な修理費用は損傷部位や傷の程度などにより異なる

具体的な修理費用は、

  • ボディのどの部分に傷が付いてしまったか?
  • 傷はどの程度の深さか、範囲はどれくらいか?
  • 傷が付いた時点ですぐに修理依頼をしたか?(腐食が進むと修理費用も高くなるため)

など、傷が付いた部位や損傷具合によって異なります。傷が深く、広範囲に及ぶほど費用は高くなります。また、車種や依頼する修理業者によっても修理代金は異なります。

カーリースの車に傷を付けてしまった場合の契約継続の可否、車両返却時の精算について

カーリースの車に傷を付けてしまった後の契約について話し合う

ここでは、リース車に傷を付けてしまった後の契約継続の可否、車両返却時の追加料金の2点をみていきます。

契約継続の可否は修理可能な場合と不可能な場合で異なる

引っ掻き傷や擦り傷など走行に支障がない程度の傷であれば、修理後、契約継続して乗り続けることができます。

一方、大きな事故などにより修理をしても走行できないような損傷を受けた場合、強制的に契約解除となってしまいます。契約形態によっては違約金・解約金が発生するケースもあります。

車両返却時は傷を修理していても精算しなければいけない可能性がある

リース車に大きな傷を付けてしまった、何度も傷を付けてしまった。このような場合は、車両返却時に追加で精算をしなければいけない可能性があります。

カーリースの月額料金は、契約時の車両価格から車返却時の残存価格を差し引いた分を利用期間で割って算出されています。残存価格は、契約期間内で通常使用した場合に想定される価格です。

車両返却時は車の状態をチェックした上で、当初想定した残存価格との差を確認します。もし残存価格が当初想定時よりも下回っていれば、その差額を追加で支払う必要があります。

カーリースした車の万一の傷に備え、契約前にできる準備

カーリースした車の万一の傷に備えて契約前にしておくこと

最後に、これからカーリースの利用を考えている人に知っておいてほしい、万一の傷に備えた契約前にできる準備をお伝えします。

リース車は普段から大切に乗ることが重要です。しかし、どれだけ注意していても傷は付いてしまうもの。そのようなときに慌てない、追加の出費を払わないためにも、契約前は次のような準備をしておきましょう。

  • カーリースのサービス内容について理解しておく
  • カーリース専用任意保険への加入を検討する
  • サポートが充実しているリース会社を選ぶ


カーリースのサービス内容について理解しておく

まずは、カーリースについて正しく理解しておくことが重要です。車の所有権はリース会社にあるなど、自分で車を購入するのとでは異なる点が多々あります。

また、サービス内容はリース会社によっても異なります。たとえば、A社のプランには通常使用時にできる傷の修理費用が含まれているけれど、B社のプランには含まれていないなど。ついつい取扱車種や料金のみに目が行ってしまいがちですが、契約前は各社のホームページをしっかり見て、疑問点は直接問い合わせることも大切です。

カーリース専用任意保険への加入を検討する

カーリースを利用するなら、カーリース専用の任意保険への加入も検討しましょう。

カーリースサービスの多くのプランには自賠責保険が含まれています。しかし、自賠責保険でカバーできるのは人身事故の対人賠償のみです。

一方、任意保険は対人賠償に加えて、対物賠償、あなた自身・搭乗者の補償、車両補償も含まれています。事故で相手方の車に傷をつけてしまった、自損事故で自分の車に傷をつけてしまったときなども保険会社から修理費用が補填されるので安心です。

リース会社によっては特定の保険会社と連携し、「カーリース専用の任意保険」を用意していることもあります。

カーリース専用の任意保険は、契約期間とリース期間を同じに設定した長期契約となっており、万が一事故を起こしても保険料が上がらないというメリットもあります。

サポートが充実しているカーリース会社を選ぶ

リース会社ごとに提供しているサービスは異なります。リース車をできるだけ安心して利用したいなら、サポートが充実している会社から選びましょう。

たとえば、コスモ石油は全国にサービスステーションを持ち、コスモMyカーリースに対応している店舗ではカーライフコンシェルジュがあなたに最適なプランなどをアドバイスしてくれます。カーリースサービスを利用してみたいけど、いまいちよくわからない。悩みや疑問点があるけど、相談できる人がいない。そのような方はぜひ利用を検討してみてください。

まとめ:リース車に傷が付いたらリース会社へ連絡し対応を仰ぎましょう

リース車に傷が付いたらリース会社に連絡して対応を仰ぐ

リース車に傷が付いてしまったら焦ってしまう人も多いと思います。しかし、日常使いをしている以上、どれだけ大切に乗っていても傷が付くのはまず避けられません。

重要なのは、傷を確認した時点でなるべく早めにリース会社など、適切な相手先へ連絡すること。契約会社や契約プランによってその後の対応が変わってくるので、まずは連絡して対応を仰いでください。

反対に、放置や自分で勝手に修理してしまった場合は、契約違反で後々トラブルになってしまうおそれもあるので注意しましょう。

竹内一生

【プロフィール】
竹内 一生2016年より専業Webライターとして活動開始。企業のWebメディアでSEO記事を中心に執筆中。一次情報を元にした正確な情報収集、ペルソナが求める情報の抜粋、読みやすく簡潔な文章作成を得意とする。車関連では、エイチームの「ナビクルcar」で2年の執筆経験あり。

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