カーリースは何年間から利用できる?契約期間の選び方は?

カーリースの利用を考えていて、契約期間で迷っている人向けの記事です。どれくらいの契約期間があるか、短期・長期どちらがよいか、カーリースの契約期間を決める際のポイントなどをわかりやすく解説します。

カーリースは何年から利用できる?最短期間、最長期間は?

2つの長さの違うはしごと短いはしごに足をかける男性

カーリースの契約期間に、法的な制約や業界統一のルールはありません。 そのため、契約期間はそれぞれのカーリース会社が自由に設定しているのが現状です。では、カーリースの契約期間で最短・最長はどれくらいなのでしょうか。

■カーリース契約の最短期間は1~3年程度

年単位で契約するカーリースの場合、契約期間の最短は1~3年程度が一般的です。さらに、月単位のカーリースでは1カ月から契約できることもあります。

ただし、月単位のカーリースは「保証金が必要」「中古車のみ」などの制約があり、頭金0円で新車に乗れる年単位のカーリースとは大きな違いがあります。

■カーリース契約の最長期間は7~9年程度

契約期間の最長は、11年を設定するカーリース会社もありますが、一般的には7~9年程度です。たとえば、コスモMyカーリースでは長めのリース期間として7年を設定。さらに、長期で契約したい方向けに、契約満了後に車がもらえるリース期間9年も用意しています。

カーリースの契約期間を決める際のポイント

高台に置かれた望遠鏡をのぞく男性

カーリースの契約をするとき、「どれくらいの期間にするか迷う」という人も多いのではないでしょうか。なんとなく契約期間を決めてしまうと後悔の原因に。そうならないよう、 カーリースの契約期間を決める際のポイントも抑えておきましょう。

■契約期間は途中変更できない。しっかり考えよう

まず前提として、カーリースの期間は契約を交わした後では、変更できないのが原則です。成り行きで契約期間を決めてしまい、後で「もっと短期(または長期)にすればよかった」という結果にならないよう、以下のポイントを意識しながら、ご自身にとってベストな期間を設定しましょう。

■ポイント 1.将来の生活が予想しやすいか?

転勤や転職は、住む場所や収入などを大きく変えます。その影響でリース車がいらなくなるケースも考えられるため、「5年以内に転勤・転職の可能性があるかもしれない」という人は、3年など短めのリース期間にしておくのが無難かもしれません。

逆にいうと、10年以内に転勤や転職の可能性がほぼないので、長期のリース期間を選ぶという考え方もできます。

■ ポイント2.家族が増える可能性があるか?

近いうちに、子どもが生まれる、または増える可能性がある人は3年など短めのリース期間にしておくことをおすすめします。なぜなら、子どもが増えたときに、ひとまわり大きめの車が必要になる可能性があるからです。

ただし、はじめから広めのファミリーカーを選ぶという人は、車が手狭になる可能性が低いため、長期のリース期間を選んでも問題がないと考えられます。

■ポイント 3.月額料金を抑えること重視か?

同じ車種を選ぶなら、契約期間が長いほうが月額料金を抑えられます。 コスト重視の人なら、7年以上などの長めのリース期間を選ぶのがベターでしょう。実際に契約期間によって「どれくらい月額料金が安くなるか」については、記事後半で詳しくご紹介します。

■ ポイント4.新車にこまめに乗り換えたいか?

月々定額の支払いで新車にスムーズに乗り換えやすいのも、カーリースのメリットのひとつです。新車にこまめに乗り換えたい人は、3年など短めの契約期間を選ぶことで、最新のモデルに乗り続けられます。

カーリースの契約期間によるメリット・デメリット

赤と黄色ベースのVSの文字

カーリースの契約期間によるメリット・デメリットを知ることで、ご自身に合う契約期間を判断しやすくなります。

■長期契約のメリット、デメリット

まずは、長期契約から。ここでは、7年以上の期間を「長期契約」としています。メリット・デメリットは次のとおりです。

・長期契約のメリット:月額料金が安い

カーリースの月額料金は契約期間が長いほど安くなりますが、その理由はカーリースの仕組みにあります。

カーリースの月額料金は、「車両本体価格」から予定残価を差し引いた金額と契約期間中の「諸費用」を足した金額を、支払い回数で均等に割って決められます。契約期間が長くなるほど支払い回数が多くなるため、月額料金が安くなるというわけです。

・長期契約のメリット:長期間、手続きをしなくてよい

とくに忙しい人にとっては、「長期間、手続きをしなくてよい」というメリットも魅力的です。

カーリースの料金には、自動車税などの諸費用が含まれます※。 これらの手続きはカーリース会社がやってくれるため、車を維持するための手間が大幅に省けます。
※ どこまで諸費用が含まれるかはプランによる

・長期契約のデメリット:長期に渡ってプラン変更や解約ができない

契約期間に関わらず、カーリースは途中でプラン変更や解約ができないのが原則です。7年以上など長期契約になると、その間に生活環境や収入が変わる可能性があります。この点で不安な人は、3年や5年などの契約期間を選ぶことをおすすめします。

■短期契約のメリット、デメリット

次に、短期契約について。ここでは、3年以内の期間を「短期契約」としています。メリット・デメリットは次のとおりです。

・短期契約のメリット:最新に近いモデルに乗り続けられる

短期契約の一番のメリットは、最新に近いモデルに乗り続けられることでしょう。一例では、新車を提供するカーリースで3年契約を選び、契約満了後、新車のカーリースで3年契約を更新していけば、継続的に新しい車に乗り続けられます。

最近の車のフルモデルチェンジの期間は、4~6年おきが目立ちます。3年契約は平均的なフルモデルチェンジの期間よりも短いため、常に最新に近いモデルに乗り続けることになります。

ただし、中古車を提供するカーリースを選択すると、短めの契約期間でもこのメリットは得られないため注意しましょう。

・短期契約のメリット:車検がない、解約リスクが低い

3年以内の短めの契約でカーリースを利用した場合、契約期間中に車検を受けなくて済みます。カーリースに限らず車検は時間や手間を要します。こういった煩わしさを気にしなくてよいことはメリットといえるでしょう。合わせて、契約期間が短い分、転勤や転職などの影響を受けて解約するリスクが低いという利点も挙げられます。

・短期契約のデメリット:月額料金が高い

「長期契約のメリット」で触れたように、カーリースの月額料金は、契約期間が短いほど高くなります。コスト重視の人にとってはこの点が気になるのではないでしょうか。ただ逆にいうと、月額料金が多少高くなっても「最新に近いモデルに乗り続けたい」という人にとっては大きなデメリットになりません。

■契約期間で迷う人は、中間の5年契約がおすすめ

ここまで、長期契約(7年以上)と短期契約(3年以内)のメリット・デメリットについてお話してきました。しかし、両者を比べてみても「自分に合った契約期間がわからない」という人もいらっしゃるでしょう。

そのような方は、両者の中間である「5年契約」を選ぶのも選択肢のひとつです。両者のメリットをバランスよく取り込みながら、カーリースを利用することができます。

カーリースの契約期間で一番人気は?

高くかかげられる王冠とその前に座る女性

ご参考までに、カーリースを利用している方々が実際に「どれくらいの契約期間を選んでいるか」「契約期間によって月額料金がどれくらい変わるか」についてもご紹介します。

■契約期間5年と7年合わせて全体の9割

コスモMyカーリースで契約をされた方々が実際にどのリース期間を選んだか、結果は次のとおりです。

60カ月:44%
84カ月:43%
36カ月:10%
その他:3%
引用:コスモMyカーリース公式サイト「車のリース期間は?カーリースで選ばれている契約期間

60カ月(5年)と84カ月(7年)を合わせると、全体の9割近くを占めています。

一方、短期契約の36カ月(3年)は全体の1割。だからといって、短期契約よりも長期契約がおすすめという訳ではありません。契約期間は、あくまでもライフプランやコスト意識、ご自身の考え方などに合わせて慎重に選びましょう。

■月額料金は、契約期間でどれくらい違う?

最後に、カーリースの月額料金は、契約期間でどれくらい変わってくるかも確認してみましょう。コスモMyカーリースで「ホンダ N BOX」を36カ月(3年)・60カ月(5年)・84カ月(7年)で契約したときの月額料金はそれぞれ次のとおりです。

契約期間 リース料金/税込
36カ月(3年) 月々3万3,990円(年間40万7,880 円)
60カ月(5年) 月々2万8,050円(年間33万6,600円)
84カ月(7年) 月々2万3,320円(年間27万9,840円)

※ 2023年4月のリース料金。設定条件はグレード(G 660cc 2WD A/T 5ドア 27㎞/L)、カーナビ・ETCなし、ホワイトパック(メンテナンス無し)、頭金・ボーナス払いなし、月間走行距離~1,000㎞など

36カ月(3年)と84カ月(7年)のリース料金を比べると、月々で10,670円、年間12 万8,040円の差があります。

もう1車種、「トヨタ ヤリスクロス」の契約期間ごとの月額料金は次のとおりです。

契約期間 リース料金/税込
36カ月(3年) 月々5万6,540円(年間67万8,480円)
60カ月(5年) 月々4万480円(年間48万5,760円)
84カ月(7年) 月々3万4,210円(年間41万520円)

※ 2023年4月時点のリース料金。設定条件はグレード(X 1500cc 2WD A/T 5ドアー)、カーナビ・ETCなし、ホワイトパック(メンテナンス無し)、頭金・ボーナス払いなし、月間走行距離~1,000㎞など

36カ月(3年)と84カ月(7年)のリース料金を比べると、月々で2万2,330円、年間26万7,960円の差があります。

いずれの車種もコスト面で見ると長期契約のほうが有利ですが、前述のメリット・デメリットを含めて、最終的な判断をするのがおすすめです。

まとめ:ご希望の車種と契約期間で、月額料金を出してみよう!

電卓を叩く手と巨大なボールペンを抱えた男性

ここでは、「カーリースと契約期間」をテーマに解説してきました。その要点を振り返ってみましょう。

  • 年単位のカーリースの契約期間は、最短で1~3年程度、最長で7~9年程度です。
  • カーリースの契約期間を決める際のポイントは、「転職・転勤の可能性がないか?」「家族が増える可能性があるか?」などです。
  • 長期契約(7年以上)のカーリースのメリットは「月額料金が安いこと」、デメリットは「長期に渡ってプラン変更や解約ができない」などです。
  • 短期契約(3年以内)のカーリースのメリットは「最新に近いモデルに乗れる」「車検がない、解約リスクが低い」、デメリットは「月額料金が高い」などです。
  • 契約期間で迷う人は、中間の5年契約がおすすめです。
  • 60カ月(5年)と84カ月(7年)を合わせると全体の9割近くを占めます。

この記事の最後に、「カーリースの月額料金は契約期間でどれくらい違うのか」について解説しました。ここでは2車種でシミュレーションしましたが、コスモMyカーリースの公式サイト内では、登録なしでカンタンに見積りが確認できます。

好きなメーカー・車種で、契約期間ごとの月額料金を知りたい方は、ぜひ「お試し見積り」を使ってみてください。

本間貴志

【プロフィール】
本間 貴志編集ライター。WEBライティング実務士。ビジネス書の編集会社、アスラン編集スタジオを経てフリー。ZUU、YANUSY、MONEY TIMESなど大手WEBメディアで活躍。車をテーマにした記事も数多く執筆。信頼性のあるデータに基づいた記事が得意。

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