カーリースは1年だけの契約で利用することもできる？

カーリースは1年だけでも契約できる？

カーリースとは

カーリースとは、一定期間、月々定額で車を借りることができるサービスのこと。普通、マイカーを購入する場合は、車両本体価格の全額を支払わなくてはなりませんが、カーリースなら、新車の本体価格から契約満了時の残価を差し引いた金額を契約期間で分割して支払っていきます。まとまったお金を用意しなくても気軽に好きな車に乗ることができるため、近年、カーリースを利用する人がどんどん増えています。

1年だけカーリースを利用することはできる？

「長期出張の間、1年だけ車を使用したい」「病気になった家族の送迎のため、1年だけ車が必要になった」などの場合、1年だけカーリースを利用することはできるのでしょうか。

カーリースの利用期間は、自家用乗用車の場合「3年」「5年」「7年」などから選択するのが一般的です。しかし、カーリースの中には、1カ月単位で利用できるものや1年単位の契約のものもあります。「1年だけカーリースを利用したい」という場合は、このような短期での利用が可能なカーリースを選びましょう。

なお、「1年だけ車が必要なとき、とりあえず3年契約でカーリースの契約をして、1年後、車が不要になったら解約すればよいのでは...？」と考える方もいるかもしれませんが、実は、ほとんどのカーリースでは中途解約が禁止されています。例外的に解約が認められたとしても、多額の違約金が発生することもありますのでご注意ください。

カーリースvsレンタカー。1年だけ車が必要なとき、どちらを選ぶ？

1年だけ車に乗るには、1年契約のできる短期カーリースを利用する以外に、1年間レンタカーを借りるという方法も考えられます。1年間のように、長期間レンタカーを利用する場合は、レンタカー会社の「マンスリープラン」を利用すると便利です。マンスリープランを利用すれば、通常のレンタカーの15～20日分の利用料金で1カ月間レンタカーを借りることができます。

では、1年だけ車が必要な場合、カーリースとレンタカーのどちらを選ぶとよいのでしょうか。

料金で選ぶならカーリースがお得？

1年だけ車を使用するための方法を選ぶ際にチェックしておきたいポイントの一つが、利用料金です。1年間の短期カーリースを利用する場合とレンタカーのマンスリープランを1年間利用する場合とでは、どちらのほうが安く車を借りられるのでしょうか。

カーリースとレンタカーの利用料金は、リース会社やレンタカー会社により大きく異なるので、「○○のほうが安い」と一概にいうことはできません。しかし、一般的には、レンタカーを1年間利用するよりもカーリースを1年間契約するほうが料金が安くなる傾向があるといわれています。「できるだけ安く車を借りたい」という場合は、利用料金の安い短期カーリースを選ぶのがおすすめです。

車を借りるまでの手続きの簡単さで選ぶならレンタカーが◎

「1年だけ車を借りるときは、手続きの簡単さを重視したい」そんな方には、カーリースよりレンタカーがおすすめです。カーリースを利用する場合は、事前に審査がありますし、車の保管場所があることを示す「車庫証明」の取得が必要です。なお、車庫証明を取得するためには、自宅等から2km以内に駐車場を用意しなくてはなりません。

一方、レンタカーなら、審査も車庫証明の取得も不要。煩わしい手続きなしで利用できるので便利です。

車をすぐに使いたいならレンタカーを選ぼう

「車がすぐに必要」という方は、カーリースでなくレンタカーを選びましょう。先述の通り、カーリースには審査があります。審査には数日程度かかることが一般的です。また、カーリースの場合、契約後すぐに納車されるわけではありません。リース車の納車までには、新車の場合で数カ月以上、中古車でも数週間かかることが一般的です。これらを踏まえると、カーリースでは車を使えるようになるまでにある程度の時間を要するということがわかります。

これに対して、レンタカーなら、契約後すぐに車を使用できます。急ぎで車が必要な場合は、レンタカーを選ぶことをおすすめします。

レンタカーなら任意保険も料金に含まれる

どんなに気をつけていても、車を運転する人は誰でも交通事故を起こすリスクがあります。交通事故を起こすと、相手のケガの治療費や休業補償、車の修理費など、多額の損害賠償責任が発生することも。車の運転を始めたら、任意保険に加入して事故のリスクに備えておくことが大切です。

一般的なカーリースの場合、任意保険の保険料は月々のリース料金に含まれていません。そのため、カーリースを契約したら任意保険にも別途加入することが求められます。

これに対し、レンタカーなら、任意保険の保険料も利用料金に含みます。ただし、レンタカーの基本料金に含まれている保険では、免責金額（事故の際の自己負担額）が設定されていることが一般的です。この自己負担額をなくしたいときは、オプションの補償をご利用ください。

カーリースなら、一般ナンバーが使える

1年間だけ車を借りるとき、中には、「借りている車であるということを周りに知られたくない」と考える方もいるでしょう。実は、レンタカーを使用する場合は、その車がレンタカーであることが周囲にも知られてしまいます。

車にはナンバープレートがついていますが、ナンバープレートに書かれたひらがなは、車の用途や車種を表しています。レンタカーの場合、ナンバープレートのひらがなは「わ」または「れ」となります。

一方、カーリースのナンバーはマイカーと同じ一般ナンバーです。その車がリース車であるかどうかをナンバープレートから判別することはできません。借りている車に乗っていることを周囲に知られたくないときは、レンタカーでなくカーリースを利用するとよいでしょう。

車を使う機会がそれほど多くないなら、その都度レンタカーを借りるのもアリ

「1年だけ車を使いたい」という方の中には、「車を使う機会はあまり多くない」「週末に出かけるときくらいしか車を使わない」という人もいるでしょう。そのような場合は、短期カーリースでもレンタカーのマンスリープランでもなく、車が必要なときだけ通常のレンタカーを借りるという選択肢もあります。車を使うたびに手続きをしなくてはなりませんが、必要なときだけ車を借りるので無駄がありません。

カーリースvs中古車の購入。1年だけ車を使うなら、どちらを選ぶ？

1年だけ車に乗るためには、車を借りる以外にも方法があります。車を購入し、1年後に売却すればよいのです。特に、中古車なら新車よりも安いので、比較的入手しやすいと考えられます。ここでは、中古車の購入とカーリースを比べてみましょう。

カーリースなら、まとまったお金が不要

「初期費用を抑えて車に乗りたい」という方には、中古車の購入よりもカーリースのほうがおすすめ。中古車は新車と比べると車両本体価格が安くなりますが、それでもかなりの費用がかかります。しかも、車を購入する際には、車両本体価格以外に自動車税や自動車重量税、リサイクル料金などの諸費用も必要です。そのため、まとまった費用がないと車の購入は難しいでしょう。

カーリースなら、車の購入とは違い、まとまったお金は必要ありません。月々のリース料金だけで好きな車を借りられるので、家計への負担を少なくすることができます。

総支払額を安くしたいなら、中古車購入を選ぶほうがお得？

1年だけ車を使いたいとき、中古車の購入とカーリースの利用を比較してみると、中古車を購入して1年後に売却するほうが1年間カーリースを利用するよりも総支払額は安くなる可能性があります。「初期費用がかかってもよいので、総支払額をできるだけ安くしたい」という方には、中古車の購入を選ぶほうがお得かもしれません。

中古車を購入すれば、走行距離制限を気にしなくてOK

一般的に、カーリースには走行距離制限が設けられています。カーリースでは、契約満了時の残価が月々のリース料金を決める要因の一つになっているため、走行距離制限を設けることで車の価値が想定以上に下がることを防いでいるのです。もし、走行距離制限をオーバーすると、その分だけ追加料金が発生してしまいます。

これに対して、購入した車なら走行距離に制限はありません。「走行距離制限を気にせずに好きなだけ車を使いたい」という方は、中古車を購入したほうがストレスなく車を使えそうです。

カーリースの料金には、維持費も含まれる

車は、購入した後も「維持費」としてさまざまな費用がかかります。中古車を購入する場合、車を使用する1年の間に「自動車税」の支払いをしなくてはなりませんし、約半年ごとにオイル交換などのメンテナンスも行わなくてはなりません。

カーリースであれば、税金やメンテナンスの費用も月々の料金に含めることができます。車に関する予定外の出費を防ぐことができるので、家計の管理も簡単です。

カーリースなら、車を手放すのが簡単

1年だけ車が必要なとき、中古車を購入すると、1年後にその車を売却するなどして処分しなくてはなりません。車の売却は、複数の中古車買取り店で査定を受け、最も好条件で車を買い取ってくれる店を探し、必要書類を準備して手続きを行うなど、意外と手間がかかるものです。また、車の状態によっては査定額がつかない可能性もあります。

カーリースなら、契約期間が終わったら車を返却するだけで手続き完了。簡単に車を手放すことができます。

1年だけの短期カーリースと長期カーリースにはどのような違いがある？

短期カーリースでは、長期カーリースのように自由に車を選べないことも

一般的な長期のカーリースの場合、リース車は新車を選ぶことも可能です。しかも、車種やグレード、ボディの色、オプションも自由に選ぶことができます。

しかし、多くの短期カーリースでは、選べる車は中古車のみ。リース会社が所有している車の中から借りる車を選ぶので、乗りたい車種が見つからないこともあります。1年だけカーリースを利用する場合は、借りる車をある程度妥協しなくてはならないかもしれません。

短期カーリースの料金は、長期カーリースよりも高い？

カーリースの料金は、契約中にかかる車の費用を契約期間で均等に分割することで算出されています。そのため、一般的には契約期間が長くなるほど月々のリース料金が安くなる傾向があります。

1年だけカーリースを利用する場合は、長期カーリースよりも月額費用が高くなることを覚悟しておいたほうがよさそうです。

まとめ：1年だけ車が必要なときは、自分に合った車の乗り方を選ぼう

カーリースの利用は3年以上が基本とされていますが、リース会社によっては数カ月単位や1年単位でも利用可能な短期カーリースの取り扱いがある場合もあります。1年だけカーリースを利用したいときは、短期カーリースを選びましょう。

なお、1年だけ車に乗る方法としては、短期カーリースの利用だけでなく、レンタカーや中古車の購入なども考えられます。それぞれのメリットやデメリットを比較し、自分に合った車の乗り方を選びましょう。