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審査なしのカーリース会社はあるのか?
カーリースに審査がある理由は、「利用者が契約満期まで支払い続けられるか判断する」ためです。そもそもカーリースは一定期間、購入した車を利用者に貸し出すサービスです。カーリース会社の立場では「支払ってもらえないことは大きなリスク」になるため、審査なしのカーリースは基本的に存在しません。
「審査に通りやすいカーリース」がおすすめ
カーリースは、審査に通りやすいカーリース会社の選択をおすすめします。
審査に通りやすいカーリースは、利用者に都合の悪い条件が少ないからです。
そもそもカーリースの審査基準は公表されていないので、明確には判断できません。しかし、審査はリース料に応じて行われるので、リース料が安ければ審査に通りやすくなると考えられます。
また、一部には「自社リース」のような審査なしのカーリースも存在しますが、審査なしのカーリースには別の条件が設けられていることがほとんどです。
たとえば、カーリースの利用前の「一時預かり金」のようなシステムがあります。契約満了時に返金されますが、中途解約時は返金される金額が減ってしまいます。
以上の理由から、審査なしのカーリースよりも初期費用が不要で「審査に通りやすいカーリース」がおすすめです。
カーリースの審査に必要な期間
カーリースの審査に要する期間は、2~7日間が目安です。
しかし、書類に記載する内容に不備があったりクレジットカードの支払いの遅延や滞納があったりした場合は、審査の期間が長くなる傾向にあります。
ネット審査のあるカーリース会社を選ぶことで、審査の期間を短縮することが可能です。
ただし、カーリースの審査期間はカーリース会社によって異なるので、事前に公式ページなどで確認しておきましょう。
カーリースとローン、査定にも違いがある?
そもそもカーリースとローンでは仕組みが違います。
- カーリース:カーリース会社が購入した車を利用者が借りる
- カーローン:車の購入に必要な費用をローン会社に借りる
カーリースは契約者に車を貸し出すサービスであり、定められた期間は毎月リース料を支払っていきます。期間つきの賃貸契約であり、契約期間は長期である場合がほとんどです。利用者が納税する必要はなく、プランによってはメンテナンス費用も含まれています。
一方のローンは車の購入費用をローン会社に借りるため、借りたお金を毎月返金していく仕組みです。
両者とも毎月料金を支払う点では共通していますが、仕組みには大きな違いがあります。
カーリースとローンの査定基準の違い
カーリースとローンの審査基準の違いは、以下のとおりです。
- カーリース:明確な基準は公表されていない
- カーローン:年収200万円以上を基準にすることが多い
カーリースの審査は信販会社だけで行われることが多く、本審査だけという場合がほとんどです。信販会社の審査基準は、契約希望者の年収や勤続年数といった情報です。
一方のカーローンには、事前審査(仮審査ともいう)と本審査があります。事前審査はローン会社によって行われる簡易審査で、本審査は金融機関や信販会社によって行われることが一般的です。本審査では、情報機関に登録されている個人情報を基に、契約者の返済能力や債務歴を調査します。
ただし、カーリースもカーローンも信販会社が審査をするとは限らず、独自審査を採用する会社もあります。
カーリースの審査の基準は大きく3つ
カーリースの審査の基準は、大きく3つあります。
- 1. 財産
- 2. 年収・収入の安定性
- 3. 借金の有無
上から順番に詳しく説明していきます。
基準①:財産
支払い能力がなくなった場合など、万が一に備えて確認されるのが財産です。
担保として判断されるものの一例は、以下のとおりです。
- 持ち家や土地など
- 家財
- 所有する車(リース車両以外)
収入が不安定で年収が低くても、上記のような担保にできる財産があれば審査を通過できる場合があります。ただし、上記を担保として判断しないカーリース会社もあります。
基準②:年収・収入の安定性
審査において、最も重要なのは年収や収入の安定性です。
年収に関しては「〇〇万円」という基準はないものの、ひとつの基準としては200万円以上といわれています。200万円を下回ると審査を通過しにくくなりますが、リース料金やほかの項目も含めて総合的に判断されるので、必ず通らなくなるわけではありません。
たとえば、アルバイトやパートの主婦や主夫であっても担保が確保されていたり、保証人がいたりすれば審査に通りやすくなるのです。
収入の安定性に関しては、職業によって左右されます。以下のような職業の場合は、収入が不安定とみなされてマイナス評価になる可能性が高くなります。
- 個人事業主
- 自営業
- パート
- アルバイト
支払いをリース満了まで継続することができるのか、年収や収入の安定性は必ずチェックされるといってもいいでしょう。
基準③:借金の有無
借金の有無も、審査の基準に含まれます。
具体的には、クレジットカードの利用状況やローンの残高です。
返済において何度も遅延があったり2ヶ月以上の返済遅延が発生しているような場合は、信用情報機関に記録が残ってしまいます。履歴の内容次第では、審査に落ちてしまう可能性があります。
たとえ収入が多くて経済的に問題がなかったとしても、複数の借金があると多重債務者と判断されて審査に落ちることもあるでしょう。
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カーリースの審査に落ちやすいケース5つ
カーリースの審査に落ちやすいケースは大きく5つあります。
- 1. 収入が低い
- 2. 勤続年数が短い
- 3. 金融のブラックリストに載っている
- 4. 賃貸住宅に住んでいる
- 5. 未成年である
上記5つについて、詳しく説明していきます。
ケース①:収入が低い
「年収が低い」「収入が不安定」といった場合は、返済能力が足りないと判断されてしまうことがあります。
目安として年収200万円以下の人が該当しますが、勤続年数が長かったり収入のある人を連帯保証人としたりすることで、審査に通る可能性も十分あります。
ケース②:勤続年数が短い
収入の安定性も審査では重要視されるため、勤続年数が短すぎると審査に落ちる場合があります。転職を繰り返すような場合は、収入が安定していないと判断されてしまうからです。
新社会人など勤続年数が短い場合は、収入が安定した連帯保証人がいるといいでしょう。
ケース③:金融のブラックリストに載っている
金融のブラックリストに載ってしまうと、カーリースの審査を通過するのは厳しいといえます。ブラックリストに載ってしまう原因は、以下のとおりです。
- クレジットカードの返済で遅延や延滞をしたことがある
- 自己破産してから年月が経過していない
ただし、過去に上記のようなことがあってもブラックリストに残り続けるわけではなく、5年~10年ほどの期間を経過すると情報は消えます。気になる場合は、自身がブラックリストに入っているか、1,000円前後で信用情報機関で確認することが可能です。
自身がブラックリストに入っている場合は、名義を家族にすることでカーリースを利用する方法もありますが、車の使用者と契約者が同じでなくてはならないカーリース会社もあるため、事前に確認が必要です。
ケース④:賃貸物件に住んでいる
家賃が収入の3分の1を超える賃貸物件にお住まいの場合、カーリースの審査でマイナスになってしまう恐れがあります。
ローン同様に家賃の支払いが多いと、リース料まで支払えるのか不安視されてしまうためです。
ただし、カーリース会社によっては家賃を審査の基準に加えないこともあります。
ケース⑤:未成年である
未成年もカーリースの審査に通らない場合があります。
支払い能力がないと判断されることもあるからです。
ただし、年齢条件はカーリース会社によって異なりますし、両親を連帯保証人として設定すれば審査に通ることもあります。
カーリースの審査に通らないときの対処法
カーリースの審査に通らないときの対処法は、以下のとおりです。
- 1. 高額な車をリースしない
- 2. 頭金を払う
- 3. 保証人をつける
順番に確認していきましょう。
対処法①:高額な車をリースしない
高額な車をリースしないことで、審査に通る可能性を高くすることができます。
車体価格が低い車であれば、毎月のリース料も下がるからです。
たとえば、「車体価格が安い車を選ぶ」「グレードを下げる」「オプションを減らす」といった選択をすることで月額リース料を減らすことができます。ほかにも、新車ではなく中古車も扱っているようなカーリース会社であれば、中古車を選ぶ方法も有効です。
収入などの面で審査が不安な場合は、できるだけ安い車を選びましょう。
対処法②:頭金を払う
頭金を支払うことでも、審査に通りやすくなります。
基本的にカーリースは、頭金が不要です。しかし、あえて頭金を支払っておくことで審査の対象になる総額をおさえて、審査に通りやすくすることができるのです。
頭金が保証金のような役割を持つので、年収が低い方や収入が安定していない方でも頭金を多く支払っておくことで審査をクリアしやすくなります。
ただし、頭金を支払えるかどうかはカーリース会社によって異なるので、頭金の支払いを検討している場合は、事前にカーリース会社に確認しておきましょう。
対処法③:保証人をつける
安定した収入のある保証人が家族にいる場合は、保証人をつけることで審査に通りやすくすることもできます。万が一契約者に支払い能力がなくなっても、保証人にリース料を支払ってもらえるからです。
たとえば、学生さんや未成年、非正規雇用者や個人事業主の方は収入が安定していないので、支払い能力の高い連帯保証人をつけることで審査に通る可能性を上げることができます。
まとめ:カーリースの審査は通りやすくできる
カーリースの審査は、カーリース会社によって基準が異なります。
しかし、大まかな流れは各社で共通することも多く、基準を満たさない場合は審査を通過できない可能性もあります。今回の記事を参考に、事前に対策しておくといいでしょう。
保証人がいない場合は、車体価格を下げたり頭金を支払っておいたりすることで審査に通過しやすくなるので、ぜひとも参考にしてください。
また、カーリースとカーローンを比較すると、カーリースの方が毎月の支払い額は低くなる傾向があります。どちらの場合も審査は必要となりますが、毎月の負担額の少ないカーリースを検討してみてください。
【プロフィール】
近藤 大助自動車メディアでの執筆経験は約5年。エイチームの「ナビクルcar」や「トヨタの中古車アプリ・remobii」の記事のほか、八重洲出版のバイク専門誌「モーターサイクリスト」、中古車ガリバー、Keeper Proといった大手の出版社や企業の記事を執筆。「Yahoo!ニュース」掲載経験あり。
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